「シビル・ウォーアメリカ最後の日」映画2024あらすじ感想と驚きの製作エピソードも紹介

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2024年10月4日から公開された「シビル・ウォーアメリカ最後の日」。シビル・ウォーは「内戦」という意味です。

「The Civil War」と定冠詞をつければ南北戦争(1861-1865年)を意味します。アメリカ最大の死者を出した戦争は第二次大戦でもベトナム戦争でもない南北戦争であり、62万人、病死者含めると75万人が亡くなったとされます。

上智大学 前嶋和弘氏の解説によるとこの映画は「トランプ大統領が勝利した世界こそ、このシビル・ウォーの世界だ」と述べています。この映画をみたら恐怖でしかありません。

ただこの映画で色々なことを気づかされるのも事実です。

この記事では映画「シビル・ウォー」のあらすじ、キャスト紹介、感想、製作エピソードも紹介します。

感想のところで少しネタバレがありますのでご注意ください。

戦闘シーンでは自分がその場にいるような没入感が半端ありませんでした。IMAXでみました

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目次

「シビル・ウォーアメリカ最後の日」あらすじ

分断の果てに内戦が勃発したアメリカ合衆国。連邦政府から19もの州が離脱し、テキサスとカリフォルニアの同盟からなる“西部勢力”と政府軍の間で内戦が勃発し、各地で激しい武力衝突が繰り広げられていた。

「国民の皆さん、我々は歴史的勝利に近づいている——」。就任 “3期目”に突入した権威主義的な大統領はテレビ演説で力強く訴えるが、ワシントンD.C.の陥落は目前に迫っていた。

ニューヨークに滞在していた4人のジャーナリストは、14ヶ月一度も取材を受けていないという大統領に単独インタビューを行うため、ホワイトハウスへと向かう。だが戦場と化した旅路を行く中で、内戦の恐怖と狂気に呑み込まれていく。

現在のアメリカが曖昧で混沌としていて、その中で生きることの恐怖や不安を観客が追体験できるような形で描いた作品です。

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「シビル・ウォーアメリカ最後の日」キャスト

この映画の脚本と監督はロンドンを拠点とするアレックス・ガーラント。

アメリカから遠く離れた場所で2020年のパンデミックのときに急速な変化する国の様相を見つめながら脚本を書いたそうです。

  • リー・スミス    :キルステン・ダンスト 1982年アメリカ ニュージャージ州生まれ
  • ジョエル      :ワグネル・モウラ 1976年、ブラジル バイーア州生まれ
  • ジェシーカレン  :ケイリー・スピーニー 1997年、アメリカ ミズーリ州生まれ
  • サミー       :スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン 
  •            1949年 アメリカ ミズーリ州生まれ
  • アニャ       :ソノヤ・ミズノ 
  • 統領       :ニック・オファーマン
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「シビル・ウォーアメリカ最後の日」感想

ガーラント監督は、この映画はアメリカの「ロールシャッハ・テスト(投影法による心理テスト」であり、このような戦争がなぜ、どんな風に始まるのかについて、アメリカに戦争をもたらす分断についてどう考えるかはあなた次第であり、自分自身で取り組まなければならないとしています。

かといって、なぜ内戦が始まったのか?ここが謎であり知りたいところです。

公式パンフレットにあるディレクターのインタビューでは、このように書かれています。

憲法修正第22条に違反する3期目に就任した大統領が司法省機関であるFBI解体を行うなどしてアメリカ国内における三権分立制のバランスが崩れたことでファシズム政権がうまれたことが示唆。

テキサス州は共和党、カルフォルニア州は民主党であり、そのふたつの州が結託しファシストの大統領と戦ために手を組んだ。とは考えられないか?もしあなたがそんな状況は想像できないと考えているのであれば、それはあなたの自身の問題を反映しているのかもしれません。

印象的なシーン① ガソリンスタンドでカメラで記憶するジャーナリスト

武装した男たちが”略奪者”と呼ぶ男を拷問している。ジェシーは凄惨な状況に狼狽する一方、リーは冷静に彼らを写真に収めていく。何もできなかったことを猛省するジェシーは「同じミスはしない」と固く心に誓う。

リーが何もできないけど「記憶することはできる」と自分に言い聞かせるように言ったシーン、ジャーナリストの存在意義はこれなんだと思いました。

印象的なシーン②「お前はどの種類のアメリカ人だ?」

衝撃的なシーンでした。民間人の遺体を処理する残虐な武装集団に遭遇しジェシーは危機一髪。サミーの転機により間一髪でその場を脱出することに成功しますが、サミーは被弾してしまいます。

このシーンが一番恐怖でした。正体不明の兵士が人種差別主義者であり、2人の中国人、香港人を射殺してしまうのです。アジア人差別・・・他人事に思えませんでした。

印象的なシーン③ホワイトハウスでの戦場はまさにリアル

西部勢力の包囲網がホワイトハウスへ侵攻します。リーとジェシー、ジョエルは兵士たちの後をついていき、写真を撮りまくります。リアルタイムで繰り広げられる任務を目撃しているように感じました。

ここでリーとジェシーの世代を超えた絆をみることができます。リーはこのホワイトハウスに入る前からずっと恐怖におびえていました。目の前で起きていることに直視できなかったのです。一方でジェシーの目は輝いてました。

そして最後、、、衝撃な最後。わたしはリーがとてもかわいそうに思えましたが、彼女は本望だったのかもしれません。

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「シビル・ウォーアメリカ最後の日」制作秘話

パンフレットに書いてありました様々な政策秘話をいくつかご紹介します。

人が撃たれるシーン・・

弾着は使わず、血もださずただ人が倒れるだけにした。倒れたあと一定の時間、そこに横たわっていれば血が地面に流れていくというように自然主義的なアプローチで撮影

カメラワーク・・・

カメラを台車に乗せるのではなく、望んだとおりに角度を自動で調整できる小さな手持ち 撮影のカメラを使った。手持ちカメラの映像のほうがより本能に訴えてくるようにする

音楽について・・・

アメリカの音楽にこだわった。音楽が現代的すぎるとやがて時代遅れになってしまうので、古い曲を選んだある種の歴史的文脈から切り離すことを意識してセレクト

劇中最大の緊迫したシーン 「お前は、どの種類のアメリカ人だ?」・・・

撮影に丸1日かかった。赤いサングラスはジェシーのアイデア

不時着したと思われるヘリコプター・・・ 3Dモデルをつくっていた。

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「シビル・ウォーアメリカ最後の日」まとめ

脚本・監督のガーラントは「想像力の欠如」に対する挑発的な挑戦をしたのが、この映画だといいます。現代の内戦とは、すべてが崩壊して粉々に分裂するということ。

どうしても平和な日本にいると戦争は自分事に思うことができないが現実です。

しかし実際にウクライナとロシアは戦争しており、街中で民間人が殺害されたニュースをきいて何も感じられなくなっている自分がいます。

この映画を通してアメリカで大統領選挙が行われたあとどのように世界が変わっていくのか見届けていきたいと思います。

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